〜MTBをもっと楽しく!〜  B.C.porter

<COLUMN>
「トレイル環境問題・自然環境へのインパクト」
 マウンテンバイクスポーツの醍醐味は自然の中を走り回るコトである。しかし、そこには理解しておかないといけない現実があるのだ。
 マウンテンバイクが自然に与えるインパクトを考えてみよう。
 雨が降り、連続したタイヤの後に雨水は流れ込み、※水道(みずみち)となり、さらに多くの雨水を呼び込む。。水の流れは土を削り、水道を次第に広げていく。これが繰り返されると深い溝となり木の根が浮き出て、やがて木は倒れ枯れる。
こうして山は傷つけられ破壊されていくのである。決して大げさな話ではない。
 ここではソフトブレーキングとハードブレーキング、オングリップとドリフト、ノーマルタイヤとハイグリップタイヤ、という様な相対的な話はおいて置き、絶対的なインパクトの話としたい。
 他には騒音。静かな山中にマウンテンバイクの走行音。一度、走っている時と休んで静かにしている時の音をくらべてみてほしい。エンジン音こそないが、結構うるさいモノだ。動物たちには迷惑な存在だろう。
 ※水道(みずみち) : 雨水の通る道      

 次に“歩行者とマウンテンバイカー”ではどうか? (
JBA資料より)
    
自然へのインパクト性
インパクト性 接地面積 見た目の占領面積

移動スピード

歩行者 断続的 400〜600平方cm 約0.15平方m 遅い
MTB 連続的 100〜150平方cm 約1.0平方m 速い

 
歩行者と比較すると「見た目にボリュームのあるもの」が「比較的高速」で「連続的」に自然に対してインパクトを与えているように見える。環境問題は絶対的ではなく、相対的な尺度での議論が多いため、MTBは歩行者にくらべて「とても目立つ」という事を理解する必要がある。特にMTBをあまりいい目で見ない人もいるようだが、せめて自分達だけでも感覚的な議論にならないように注意しなければいけない。

 
 
常設コースで有名な、富士見パノラマリゾートや、過去には白馬岩岳。
コースを走った経験のある人なら思い出してほしいが、コースの路面は赤土の層まで達し、そこはまるでコンクリートのように踏み固められているところもある。そうなるともう“山”は自分では再生できないという話だ。再生できても長い時間が必要になる。
 主観的な考えとしてはコースはMTBの住み分けとして必要であり、せめて“山”のトレイルはこうなってほしくない。


 このように、自然保護という観点からすれば、MTBに限らず、人が山へ入るということは少なからず環境破壊につながってしまう。
 ではどうしたらよいか?
 マウンテンバイクスポーツで自然を楽しんで、自然を好きになり、常に自然環境についてMTBを通して考え続ける事が大事なのだと思う。
これは答えではないし、好きな自然にインパクトを与えてしまう、という矛盾があるが、これは人間のエゴであり、自然を楽しむスポーツの永遠のテーマではないだろうか。


僕のMTB普及活動には“環境教育”というアクティビティを必ず入れるようにする。
これは「自然をいたわろう」というやさしい気持ちを教育するモノ。MTBスポーツの普及とともに、環境教育も同時進行させなければならない。
 MTBそのものと、自然がなければマウンテンバイクスポーツは成り立たないからである。

 
 
今後も“山”とMTBを愛し続けよう。